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■物価高、エネルギー不足、円安と激動の世の中■
今年も残すところあと1ケ月少々となりました。月日の経つのが本当に早くなったと思う今日この頃です。毎年新年には、その年の予想を占うことがはやりますが、今年の1月の段階でいまのような物価高、エネルギー不足、円安を言い当てていた専門家や政治家はいませんでした。2月末にロシア軍によるウクライナ侵攻が始まった当初、全世界に物価高やエネルギー不足が波及するとは、想像できませんでした。また、アメリカ FRB(連邦準備制度理事会)によるインフレ対策としての利上げ加速と日本銀行の金融緩和政策の継続により、円安ドル高がこれほど急激に加速することもだれも予測できなかったと思います。
このような激動の2022年でしたが、来年10月の施行に合わせて、着々と進められている制度があります。それが、最近よく話題にのぼるようになった、「インボイス制度」です。これは十分予測可能な未来になります。

■着々と準備されている「インボイス制度」■

インボイス制度は、来年2023年10月1日から、日本で施行される消費税の納税に関する制度です。正式名称は、適格請求書等保存方式といいます。詳しくはネットなどで紹介されていますが、当社でも業務委託で働いてくれている配布員の皆さんに関係してきますので、当社の方針も含めて、ここで紹介しておきたいと思います。
影響が大きいのが、フリーランスや個人事業主として働いている方々です。消費税創設の1989年以降、課税売上1000万円以下の個人事業主は消費税の納付が免除されていました。しかし、消費税率も当初の3%から、いまでは10%になり、税の公平性の観点から、税務署ではきっちりと課税徴収する方針になったということです。課税徴収する方法は、(免税業者である)フリーランスや個人事業主から直接ではなく、そこに仕事を発注している企業から、徴収することにしたというのが、大きな特徴です。


■消費税とはどのような税金か?■

消費税は、賞品・製品の販売やサービスの提供などの取引が対して広く公平に 課税される税で、消費者が負担し事業者が納付するという性格をもっています。 但し、生産、流通などの各取引段階で二重三重に税がかからないような仕組み が採られています。
配布員さんへの業務委託費にも当然に消費税が含まれています。当社では、 2014年4月(5%⤴8%)、2019年 10 月(8%⤴10%)に消費税増 税に合わせて委託費単価も見直してきました。


■インボイス登録申請は任意です。■

当社で業務委託契約で働いている配布員さんは、個人事業主になりますので、税務署は、配布員さんへの消費税相当分を当社から徴収することになります。もっとも、配布員さんがこの際に課税業者として登録することもできます。税務署へ課税業者としてのインボイス登録申請をすると、インボイス登録番号をもらうことができますが、そうすると、配布員さんが消費税を計算して直接納税することになります。


■予測される事態にはどのようなことがあるか?■

現在よく話題になるのは、インボイス制度がスタートすると、フリーランスや個人事業主でインボイスに登録申請していない人には企業が仕事を発注しないのではないか?という懸念です。たとえば、タクシー業界でも個人タクシー(個人事業主)の場合、インボイス登録している運転手と登録していない運転手が混在します。そのため、サラリーマンが会社経費としてタクシー代を落としたい場合、タクシーに乗車する際に、「運転手さんはインボイス登録していますか?」と聞いて、登録していない個人タクシーの場合、乗車しないということが予測されています。つまり、インボイス登録していない個人事業主との取引を回避する動きです。
インボイス登録は任意と税務署も言っているのに、商売をするのには圧倒的に不利になるということです。


■当社では、インボイス登録、未登録でも配布員さん大歓迎です。■

当社では、このインボイス制度について業界や税務署の勉強会に出席などして研究してきました。その結果、普通の家庭の主婦や定年退職した高齢者の皆さんが、わざわざインボイス登録して配布員になりたいとは思わないだろうという結論に達しました。そのため、当社では、インボイス登録する人でも、しない人でも配布員になるのは大歓迎という方針でいくことにしました。(個人タクシーへの乗車拒否などのことはありません)ただし、一部には、個人事業主としてインボイス登録する人もいることから、登録する人と登録しない人の委託単価に差を設けざるを得ないということになりました。


■作業指示書と業務委託明細書■

すでに、インボイス制度に対応するための当社のシステムの改修は終わっています。現在、使われている作業指示書や業務委託費明細書もインボイス制度に対応しております。


■インボイス制度についての当社の準備状況■

当社では、来年夏ころからインボイス登録番号を取得したひとへの番号提供の呼びかけを始めます。その後、10月からは新しい委託単価にて配布をお願いすることになります。もちろん、今まで通りインボイス登録せずに当社の配布員として活躍してもらうこともできます。この場合、配布員さんは、何も手続きや申請をする必要はありません。いままでのままで結構ですが、委託単価が変わることだけはご了承ください。今後、消費税が15%、20%と変わっていっても対応できるようなシステムになっております。予測不可能なことには深く悩まず、予測可能な未来には情報を収集して、準備を怠らないようにしていきたいと思います。 。


2022年511月22日現在 (有)ペーパー・シャワーズ 代表取締役 村松昭文